「直線的ですっきりと美しくシンプル」「ふつうだがディテールの処理がいい」との意見から、全員一致で決定。椅子以外の作品が上位を独占した中で、唯一の椅子の受賞となりました。
▼審査員のコメント
『一般的な椅子の形状に近く、「椅子らしさ」を表現したこのシンプルでピュアな見た目の作品は、木の価値に敬意を表する賞にふさわしい作品ではないでしょうか。』(アン・ルイス・ソマー氏)
『フラットチェアは環境への影響を最小限に抑えることをテーマとしています。』(タッカー・ヴィーマイスター氏)
『シンプルな「フラットチェア」は精巧な職人技により、構造的な美しさを非常にうまく表現した作品となっています。』(マイケル・ヤング氏)
安定性に優れる成型合板を、シャープなライン形成や細かな仕口加工が可能な無垢材で挟み込む様にフラットに組むことで、着座時に違和感を感じさせない座り心地の良い椅子に仕上げました。
成型合板と無垢材の取りあいの仕口をあえて見せる明快な構造によって、デザインへと昇華しています。椅子のデザインの中で最も重要なことは座り心地であり、その形は機能から生まれるべきだと考えています。「椅子」を構成する最小の要素をもって、座り心地が犠牲にならない椅子を目指し、デザインしました。